『最貧困女子』 地獄を知ってもどうすることもできない無力感
内容
「貧困女子」と呼ばれる、年収114万円未満、10~20代女性を題材にした本。
家族・地域・制度の縁がなく、セックスワークで稼ぐしかない、彼女たちを取材したルポライターの筆者によって、その地獄が記されている。
自分がなぜこの本を読もうと思ったか
この本の発売直後ぐらいかに、本屋で立ち読みをして、内容に衝撃を受けた。
その時は、購入しなかったが、再び本屋で目にして読んでみようと思い購入。
感想
悲惨すぎる現状にショックを受けて、それを知っても自分で何もできない無力感を覚えました。
なんで生活保護とか受けないの?風俗で働くなんて自分で選んでるんじゃないの?
そういった自己責任論は偏見と、この本は書いてます。
正直、そういう偏見を持っていました。
幼いころに虐待を受けたため、地元や肉親の協力も得られず。
地元から逃げるように出てきたため、制度の目も行き届かない。
中には知的障害を抱えている子もいる。
同じ年収でも地元の縁がある、マイルドヤンキー層もいる。
同じセックスワーカーでも、副業感覚で働いている本業OLもいる。
そういう人たちと並べて、その年収で暮らせないのは自己責任、セックスワークについているのは自己責任、と押し付けるのは無知故の偏見でしかないな、と反省しました。
どうしたら彼女らを救えるか、という答えを求めて読み進めていたけども、筆者自身も明確な答えを出せてないようでった。
自分自身でも救う方法を考えてみたけど、答えは見つからなかった。
そもそも、最貧困女子たちが実際に居たら手を差し伸べられるかといったら、私はできない。できる自信はない。
まとめ
最貧困女子の実態を知っても、何もできない無力感を覚えた。
今できることは、こういった実情をより知ること、偏見を持たないこと、ぐらいかもしれない。
また、こういった事が今の日本でもあることを、皆に知ってもらいたいとも思った。